今年に入り9号目の月1発行のブログです。 これまでに科学的アプリケーションを扱う6本 – Beta Cells(べータ細胞)Burst Detection(バースト検知)Axons( 軸索)Retina(網膜) Organoids (オルガノイド) 、Human iPSC-Derived Neurons (ヒトiPS細胞由来神経細胞) – や日常業務に密接に関係するSpike Sorting (スパイクソーティング) をテーマに選んできました。COVID-19禍でロックダウン中の4月はNeurons and Viruses (ニューロンとウィールス)を特別に特集しました。

今月号では、薬物スクリーニングのための微小電極アレイ(MEA)技術の使用を取り上げます。 MEAは、神経生理学的活動に対する薬物の効果を評価するために使用され、技術は、機能不全の表現型モデル神経障害(てんかんなど)に対する化合物の有効性をテストするために使用できます。さらに、MEAは神経細胞における化合物の毒性を評価するために使用されます。したがって、今月号では、Tukker AM らによる論文を特集することにしました。ここでは、MEA技術を用いて、3つの異なる商業的に得られるヒトiPSC由来神経系の生体外での発作傾向アセスメントを行いました。

Towards Animal-Free Neurotoxicity Screening: Applicability of hiPSC-Derived Neuronal Models for In Vitro Seizure Liability Assessment.
(動物を使わない神経毒性スクリーニングに向けて:生体外での痙攣リスク評価のためのヒトiPS細胞由来神経モデルの適用性)

Anke M. Tukker, Regina G. D. M. van Kleef, Fiona M. J. Wijnolts, Aart de Groot, Remco H. S. Westerink. Micromachines. 2020年5月.

Tukker AMらは薬物誘発性効果の感度はヒトiPSC由来の神経系の間で異なり、そのような違いは播種密度、成熟度、細胞の型の抑制性および興奮性の比率によって引き起こされることを報告しています。さらに著者は試験されたすべてのモデルがシナプス的に接続され、バースト活動ネットワークを形成でき、動物を使わない生態かがい外発作傾向評価に使用できる可能性があることを示しています。重要なことに、ヒトiPS由来ニューロンは、ラットの初代皮質ニューロン培養と同レベルまたはそれよりも優れた発作様活動をモデル化することができました。

論文は こちらです。

Tukkerらの 論文を特集しましたが、 薬物スクリーニングのためのMEA技術の使用に関連した4本のお薦めの論文もぜひ目を通してください:

  1. Acute in vitro effects on embryonic rat dorsal root ganglion (DRG) cultures by in silico predicted neurotoxic chemicals: Evaluations on cytotoxicity, neurite length, and neurophysiology.
    (インシリコで予測された神経毒性化学物質による, 胚性ラット後根神経節(DRG)培養に対する急性生体外効果:細胞毒性、神経突起伸長、および神経生理学の評価)

    Andrew F.M. Johnstone, Cina M. Mack, Matthew C. Valdez, Timothy J. Shafer, Richard M. LoPachin, David W. Herr, Prasada Rao S. Kodavanti. Journal of the Royal Society Interface. 2017年3月.
    論文は こちら。
  2. Adult mouse sensory neurons on microelectrode arrays exhibit increased spontaneous and stimulus-evoked activity in the presence of interleukin-6.
    (微小電極アレイ上の成体マウス感覚ニューロンは、インターロイキン-6の存在下で自発的および刺激誘発活動の増加を示す)

    Bryan J. Black, Rahul Atmaramani, Rajeshwari Kumaraju, Sarah Plagens, Mario Romero-Ortega, Gregory Dussor, Theodore J. Price, Zachary T. Campbell, Joseph J. Pancrazio. Lab on a Cip. 2015年8月.
    論文は こちら。
  3. Development of an objective index, neural activity score (NAS), reveals neural network ontogeny and treatment effects on microelectrode arrays.
    (客観的指標であるニューラルアクティビティスコア(NAS)の開発により、微小電極アレイ上の神経回路網の個体発生と治療効果が明らかになる)

    Austin P. Passaro, Onur Aydin, M. Taher A. Saif, Steven L. Stice. Molecular Nutrition & Food Research. 2018年3月.
    論文は こちら。
  4. Adaptation of robust Z’ factor for assay quality assessment in microelectrode array based screening using adult dorsal root ganglion neurons.
    (成体後根神経節ニューロンを用いた微小電極アレイベースのスクリーニングにおけるアッセイ品質評価のためのロバストZ ’値の適応)

    Rahul Atmaramania, Joseph J. Pancrazio, Bryan J. Black. Seminars in Cell & Developmental Biology. 2020年7月.
    論文は こちら。